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-love on the bike-
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6時に起きるはずが2時間寝坊、すぐに家を出てもなるしまフレンドのランには間に合わない。
とりあえず洗濯機をまわし、オレンジのTシャツが浮いたり沈んだりするのを目で追いながら、多摩川いこうかな、と思った。

以前、住んでいた家から歩いて10分ほどの所にも川があった。河口に近く、流れは広々として海の魚がときどき紛れこむ。
子どものころは、どういう字を書くのか「コセンキョウ」と呼ばれていた橋の上から下流を眺めて
「この川をどこまでも下っていったらいつか海に出られる」、そう考えるのがすきだった。
小さい自分にとって海はいきどまりではなくて、新しい世界だったから。

今、私が住んでいるところから多摩川に出ると、河口の羽田までは約20キロ。自転車なら一時間かからない。オーバーな言い方をすると、何度もあこがれたことをかなえることができる距離。

それはもちろん子どもの頃とは違う川、違う海だけれど。

きちんと着替えてヨーグルトを食べて10時過ぎに出発。
最初は良かったけれど、いざ多摩川をくだりはじめると、ダートだらけであっというまにモチベーションが下がった。こういうときだけ、28cだったときのタイヤがなつかしい。
帰りたくなるけれど、ブルベのためにも休日は一日60kmは乗ろうと決めていたから我慢してすすむ。
たまに舗装道路になっても道幅が狭く、25km/hだすと人をよけることができなそうで怖い。走ることだけに集中していたら、景色を眺める余裕もないままあっというまに河口に着いた。

川は流れていなかった。
水面が油をながしたみたいにとろりとしている。ちりめんじわのような波が、河岸に寄せている。
朝の快晴がうそのように、いつのまにか雲が低いところまでおりてきていて、あ、と思うとすぐに最初の雨が頬のあたりにあたった。
目の前にはひろい滑走路と灰色の羽田空港、その向こうにはやっぱり灰色の工業地帯がひろがる。爆音がして見上げると飛行機があたまのうえを飛んでいく。かなしくなる。

索漠、索漠とひとりごとを言いながら、きた道をもどる。途中、大きな水門があって、山谷で多く見かけるようなかっこうをした男性ばかり4,50人集まっていた。
何をしていたのか、気になったけれど雨足がだんだんつよくなってきたのでそのまま帰ってきた。
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ONSA
年齢:
44
性別:
非公開
誕生日:
1980/07/11
職業:
会社員
自己紹介:
冬も緑の葉っぱがしげる、東京都内の街路樹のしたを走る通勤模様を中心に、
自転車に関するヨシナシゴトを書いています。

たまに無謀なロングライドを試みては返り討ちにあっています。



※ ↑ ココマデ自転車 ↑ ※

そのほか 、
・読書、音楽、映画、プラネタリウム
・絵や彫刻を見る。
・海とか河とかお寺にぶらっと行く。
・自然の中でしんとしていること。
・骨董やアンティーク家具。
・家具屋さん、雑貨屋さん、文房具やさんに行く。
・ごはんやお菓子を作ったり小さい編み物をしたりする。
・カフェを探す。
・道に迷う。
・なごなごする。


ことなどが好きなので、そういう話もできたらと思います。
自転車を愛するすべての人と、それからそのほかすべての皆さん、どうぞ仲良くしてください。
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