JCRC修善寺と、レースどうしようかな、のこと

なんて無謀なんだろう。なんて素敵なんだろう。あなたが今でもわたしの手の届かないところにいて、これからぴかぴか光りだす。心が躍った。

 
 

これは私の好きな作家のひとり、絲山秋子の一節です。

JCRC修善寺はDNFでした。
応援してくださった皆さん、親切に救助してくださったおひとり、おひとり。
本当にありがとうございました。

前日夜、あいかわらずしんどくてもう見学だけにしようと思っていたところ

Kさんが落車で大腿骨骨折とききました。 

私はKさん、好きです。

1位以外は全員完走とのたまっては

よくペットボトルでお尻を叩かれてハッパをかけられますが

もういちど、10年前のなるしまを、と心身を砕いている方です。

明日はKさんの分まで走ろう、Kさんの代わりに勝ってお見舞いに行こうと思ったのでした。

 
 

出走者はいままで勝ったことない方が３人、あと知らない人ばかりでした。

でも15キロだから、いろいろ考えずに本気で走ろうと思ったのでした。

 

3時に起きて6時に八王子、そこから車で9時過ぎに修善寺につきました。

スタート後2位のまま最終周回にはいりましたが、

頭痛くて、ゴールライン割ったところでもどしてしまいました。

 

レースに戻りたかったのですが立てなかったです。

リオンさんと石井さんが走ってきて、本当に親切に水やぬれタオルを用意してくださり

日陰に連れて行って下さいました。

 

記憶がはっきりしないのですが、Kんどうさんや、何人かの方が水や氷をあててくださり

医務室へ移動しました。

先ほどまではくやしくて泣けていたのが

皆さんに申し訳ないのもくわわっていっそう泣けました。

 
 

Kんどうさんがずっとついてくださり、気にしなさんな、

寝なさいと言われ、寝て起きたらリオンさんがまた顔を出してくださり

Nさんもうすぐレースが終わるから、と教えてくださりました。

レースが終わったNさんが、自分もしんどいのに丁寧にケアしながら連れ帰ってくださいました。

 

 
 

熱中症も吐くのも初めてで、もうレース出たくない気持ちがものすごくありました。

骨折しているKさんから、どうだったとメールが来ていたので

正直に報告したところ、

いつもはやいやい言われるのに

「ポジティブに考えればいい経験だ。よく考えろ。なぜそうなったのか。練習も一緒」

と返信が来て、また泣けました。

 

夜は月がきれいでした。

最初にあげた絲山秋子が書いているのですが、

宇宙は光る星だけめだつけど、そのほとんどを構成するのは星と星の間に満ちているダークマターだそうです。

 

ナカメラさんとの約束で、レースはいちおう今年いっぱいだけとなっています。
手探りで、毎分毎秒、わたしは何かをさがしています。
見えないけれど充満しているエネルギー、すっきりとしたその闇にある、解明されていないなにかを、見たいのです。