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-love on the bike-
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いなくなった私の猫は、はかなげな猫でした。
月夜に、空をみあげて動かずにいる様子など
そのままツユクサにでもなってしまうのではないかと思うほどでした。
 
静かな猫でした。
鳴かず、はしゃがず、ただひっついて、そのままでいたがる猫でした。
本を読んでいると、
しっぽの先を、ちょんと手の甲にあててきて、あてたままじっとしているのです。
いつみても 首筋のあたりが寂しそうなのです。
私の肩の上で器用にうずくまり、耳元で、
むにゃとか うにゃとか 小さい声でいうのです。
あの猫は、私の銀の匙、夏の早朝の露、雪の下のふきのとう、スミレの香りのさとうがし、それからそのほかすべてのよいもの。
 
夜は、私のほっぺたに頭を載せて寝たがりました。
いびきがうるさく、こそばゆくもありましたが、
いなくなってから、かならず夜中3時頃、いちど目が覚めるようになりました。
今朝がたも、そのように起き、猫がしていたように空をみあげていたら
人知れず、もえるような朝焼けが空いっぱいに広がりました。 
 
昨日、すきなお友達とご飯を食べていて猫の話になりました。
あたらしい猫をかうよう勧められました。
すこし、混乱しています。

769e9ba4.jpg










名前はすあま 世田谷区で迷子中
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去年の12月1日、このブログに次のような文章を書きました。
 
* * * * * * * * *
人にはさまざまなコンプレックスがあります。
私のいちばん大きなコンプレックスは「小さい頃愛されなかったコンプレックス」です。
これが理由で、ともすると仕事の動機を履き違えます。
自己承認欲求で仕事をしているときがあるのです。
 
また、今の私にはまもるものがないので、
安らぎのために仕事をするというより、
安らぎよりすぐれたものがあると思っていないと、がんばるのがつらい時があります。
 
でもそれは、誰かのために生きる人生をあきらめることではないと
先日、既婚の職場の先輩と話していてわかりました。
それに、まもりまもられる家族はいませんが、私は自分の仕事が人のためになると信じています。
病気をもつ人と、病気の人のために苦しむ人のためになると本気で信じて
ありふれた言葉同士の結びつきが、光を放つ瞬間を探しています。
* * * * * * * * *
 
あれから半年たって、今の自分はどうでしょうか。。。
守るものができ、がんばる理由も増えました。
最近の悩みは、どうして自分ががんばると物事がいびつになってしまうのか、ということ。

サーフィンをする人と話をしていて、先日「メロウ」と言われました。
海の人の間では、そういうそうです。悪いことではないようです。 
いつもメロウでいられたらいいのにと思います。
頑張ろうと思うほど、かたく、青く、いびつになってしまいます。
目の奥が暗くなるくらい日差しがつよいこの頃の昼さがりですが、
それでもお昼休みには少し、会社からでて緑に目を休めるのが好きです。
 
ほんの半月ほど前までは、ジャスミンのいい香りに癒されていました。
間をおかずにアジサイがはじまり、
ちょっと独特な栗の花も、早朝や雨上がりの空気がしっとりしている時にはいいものです。
もう少ししたらこれも大好きなサルスベリ。楽しみです。
 
とりわけ気温が上がった昨日ですが、
強い日光に思わず上を見ると、空の高いところまで延びた木の枝に
枇杷の実がたわわになっていることに気がつきました。
 
濃き緑の大ぶりな葉に、葉脈が力強く走ります。
樺色にも見える実と強いコントラストをなしますが、
不思議とすずやかで、井戸水を飲んだような清涼感がありました。
 
夏が、始まります。

100528_085902.jpg
さわると何でもピンクにしてしまうネズミの夢を見ました。
キャンベルのスープ缶の中を、小さな足跡だらけにしてネズミは機械工場の奥へ。そこは暗がり。
在、聖、フ、活、
浮遊している文字のうち、フの字だけが大きく浮き上がってきました。
ネズミの姿はきえ、足跡だけがついて行きます。
100527_234355.jpg

 
短い休みをぬって帰ると、祖母が小さくなっていました。
8つに切ったイチゴを、噛んでは出し、噛んでは出していました。
夜になると、死ぬの怖い、と子どものように泣き、
朝になると、おいしいもん食べたい、と子どものように笑っていました。
 
尊敬された祖母でした。
大きい声を出すこともなく、人がついてくるたちでした。
 
私が二十歳になる前のこと。
子ども3人迷惑をかけ、お金がいくらあっても足りない時期でした。
家計簿を眺めて頭を抱えている両親に、祖母が言ったそうです。
 
「お金を残してやろうと思いなさんな。しぬときは何にものこさんでええ。使えるときに使えるだけ使って育ててやんなさい」
 
ちょっとしんどいな、とひきたくなるとき、この時の祖母を思い出します。
財を遺すひとは小人、事業を起こすひとは中人、人を遺すひとは大人、という言葉がありますが
祖母は、私の両親という2人を育ててくれた大人です。
 
その祖母が、小さくなっていました。
お世話が、大変で、毎日2時間ほどしか寝れない母が言いました。
 
「おばあちゃん預けちゃったらって、みんなに言われるのよね。お母さんもね、どうして血のつながらないおばあちゃんと
お父さんもいないのにわざわざ一緒に暮らしてって思うんだけど、最近やっぱりわかったのね。お母さん、結局おばあちゃんのことすきみたいなのね」
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プロフィール
HN:
ONSA
年齢:
44
性別:
非公開
誕生日:
1980/07/11
職業:
会社員
自己紹介:
冬も緑の葉っぱがしげる、東京都内の街路樹のしたを走る通勤模様を中心に、
自転車に関するヨシナシゴトを書いています。

たまに無謀なロングライドを試みては返り討ちにあっています。



※ ↑ ココマデ自転車 ↑ ※

そのほか 、
・読書、音楽、映画、プラネタリウム
・絵や彫刻を見る。
・海とか河とかお寺にぶらっと行く。
・自然の中でしんとしていること。
・骨董やアンティーク家具。
・家具屋さん、雑貨屋さん、文房具やさんに行く。
・ごはんやお菓子を作ったり小さい編み物をしたりする。
・カフェを探す。
・道に迷う。
・なごなごする。


ことなどが好きなので、そういう話もできたらと思います。
自転車を愛するすべての人と、それからそのほかすべての皆さん、どうぞ仲良くしてください。
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