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たいやきのしっぽのはなしをよんだ。


四谷の若葉のたいやきは、しっぽまであんこがはいってると
感激したのはあんどう。安藤鶴夫というひとだ。
せちがらい世の中でなんという人情と感激して、あんどうはたいやきのしっぽのはなしをした。
きいた世のひともみな感激して、こぞって若葉におしかけた。 
浅草のたいやきやは、はなじろんだ。
はなじろむというのはきおくれするといういみ。
たいやきやは、はなじろんで言った。
「尻尾までアンコ詰めた、いなか饅頭みたいなたいやきがありがたがられてますけど、
甘いアンコを甘くないカリカリの尻尾で中和するのが美味いんじゃありませんか」

* * * 
 
人間は感動したがる生き物である、と偉い人がいいました。
わたしも、すぐに涙が出ます。嬉しくても悲しくても泣いてしまいます。
右手にカイノス、左手にクロノスをオールよろしく使いわけ
脂を流したような黒い水をきって混沌を進むなか、
右手をやすめて、同じ場所だけぐるぐるまわって永遠をつくろうとします。
 
でも一度感激すると昇華されてしまうので、そこで終わってしまうのです。
わかばのたい焼きのような、私の頭の中の消しゴムのような、世界の中心で愛を叫ぶような
完結して隙間がなくてのっぺりしていて喉元まで詰め込まれたものになってしまうのです。
今年の直木賞をとった『悼む人』も若干それを感じます。腐臭とまでは言いませんが。
 
甘くないたい焼きのしっぽは行間に近いと思います。
夏の早朝、露に濡れた竹林についてのあの詩によく似ています。
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ONSA
年齢:
44
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非公開
誕生日:
1980/07/11
職業:
会社員
自己紹介:
冬も緑の葉っぱがしげる、東京都内の街路樹のしたを走る通勤模様を中心に、
自転車に関するヨシナシゴトを書いています。

たまに無謀なロングライドを試みては返り討ちにあっています。



※ ↑ ココマデ自転車 ↑ ※

そのほか 、
・読書、音楽、映画、プラネタリウム
・絵や彫刻を見る。
・海とか河とかお寺にぶらっと行く。
・自然の中でしんとしていること。
・骨董やアンティーク家具。
・家具屋さん、雑貨屋さん、文房具やさんに行く。
・ごはんやお菓子を作ったり小さい編み物をしたりする。
・カフェを探す。
・道に迷う。
・なごなごする。


ことなどが好きなので、そういう話もできたらと思います。
自転車を愛するすべての人と、それからそのほかすべての皆さん、どうぞ仲良くしてください。
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